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【第1回勉強会/レクチャー】
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活動報告:目次
  • 第1回勉強会
  1. プログラム
  2. レクチャー
  3. 全体ワーク
  4. グループワーク
「頭の中をPOSに!(第1回)」 レクチャー

レクチャー「POSとは」(担当:廣岡)

○POSとは?

Problem Oriented System
(問題志向型システム)

Problem Oriented Systemとは、患者の持っている医療上の問題に焦点を合わせ、その問題をもつ患者の最高の扱い方(Best patient care)を目指して努力する一連の作業システムである(L.L.Weed)

  1. 物事を問題点ごとに整理して一つ一つ解決していこうとする考え方
  2. 医療を行ううえでの方法論(患者さんと相対しているときから始まっている

○問題解決のステップ

  情報収集
   ↓
  問題の明確化
   ↓
  問題解決のための計画立案
   ↓
  計画の実行

○Problem Orientedとは?

プロブレムごとに問題解決過程をたどって整理するシステム

○プロブレムとは?

  • 今、取り組んでいることのテーマ
  • ケアする上で着目したポイント

○SOAP形式とは?

#(問題点:プロブレム)
薬剤師の立場から見出されるケアすべき点。着目点。
S(Subjective)
患者さんが直接提供する主観的な情報
患者さんがお話し下さった内容
O(Objective)
客観的事実。薬剤師の目から見た患者さんの様子や薬識
A(Assessment)
それらの情報・事実から導きだされる評価、判断。
考えたこと
P(Plan)またはP/D (Plan & Do)
実際に行ったケア。

<問題提起>

  • ☆患者の薬識に関する記載をどこにしているか?
  • ☆「その薬識」は誰の薬識?(Pt or Ph)
「頭の中をPOS!」
 〜「POS」は「アセスメント」が命!〜

○「アセスメントする」とはどういうことか?

  • まずは情報を沢山得よう
  • 沢山の情報をグルーピングしよう
  • グルーピングされた情報から導き出されるプランは?
  • なぜそのプランに至ったのか?
  • そのプランに到達するのに十分な情報を得たか?
  • そのプランに至った”理由”がつまり「アセスメント」です
  • 同じアセスメントであればそこから導き出されるプランは同じ
    (→医療は概念に対して行うこと)

例題)
「風邪薬、ください」

  • どんな情報を得たいか?(S,O情報の収集)
    • ・誰が飲むのか?
    • ・今、どんな症状なのか?
    • ・いつからか?
    • ・どんな剤形が好みか? などなど…

  • 情報のグルーピング(プロブレムの選別)
    • ・どんな成分がいいのか←症状から導かれる情報
      • 3日間38度近い熱が下がらない
    • ・どんな剤形がいいのか←好みや生活習慣から導かれる情報
      • 粉はのめないらしいし、1日3回はのみづらいらしい

  • 情報を基にプランを立てる(プラン)
    • ・イブプロフェンのA商品かアセトアミノフェン&イソプロピルアンチピリンのB商品がいいかな。
    • ・1日2回の商品はB商品とC商品だな。
    • ・両方兼ね備えているのはB商品だ。

  • プランに至った理由(アセスメント)
    • ・熱が高そうだから解熱成分に特徴のあるものがよいだろう。
    • ・錠剤で、1日2回の服用のものがコンプライアンスがよいだろう。

  • 情報に収集もれはないか?(プラン&Do)
    • ・イソプロピルアンチピリン配合のB商品を勧めようと思った
      • ⇒しかし、ピリンアレルギーは大丈夫なのか?
      • ⇒大丈夫。よし!自信を持ってオススメできるゾ!!
  
(2002.12.26.掲載)

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