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〔服薬ケア研究会会頭のことば〕
服薬ケアという言葉を私が初めて使ってから、何年かが経ちました。ホーム ページを開設し、学会や雑誌の論考などに服薬ケアの考え方を発表し続けて行 くうちに、少しづつこの服薬ケアという考え方を支持してくださる薬剤師の方 が増えてまいりました。そしてこのたび、服薬ケアを熱心に学ぶ全国の有志の 皆さんが、服薬ケア研究会を立ち上げてくれる事になりました。服薬ケアを生 み、育ててきた私としてはこの上ない喜びです。もちろん私も出来うる限り最 大限の支援を行っていきたいと思います。 薬剤師の置かれている立場は、今がまさに正念場と言えるでしょう。医療制 度の中で本当に薬剤師が必要なのか、医薬分業が必要なのか、それがまさに問 われている時だからです。しかし私は服薬ケアを実践する薬剤師が国民の身近 に存在感を示すことが出来たのなら、議論の余地なく「薬剤師は必要である。 薬物治療は薬剤師に任せたい。」と、すべての国民が、すべての医療者が、薬 剤師の関与を望んでくださることと信じています。 服薬ケアとは特別なものではありません。薬剤師が本当にあるべき姿で患者 さんの薬物治療成功のために、そして薬物治療を通して患者さんのQOLの向上 のために、何を、どうしたらいいのか、それを改めてまとめ直しただけのもの です。従って普段からのたゆまないご努力によって、素晴らしい仕事をなさっ ている多くの現場の薬剤師の皆さんにとっては、あたりまえの事ばかりのはず です。しかし実際の現場では、そのあたりまえのことが現実には難しいという 場面も多いような気がします。それぞれ致し方ない事情は様々に抱えていらっ しゃるという事は良くわかるのですが、ぜひもう一度医療の原点に立ち返って、 「真の意味での患者さん中心の医療」を捉え直してみていただきたいのです。 一人でも多くの薬剤師が、そして国民の皆さんが、この研究会を機縁として 服薬ケアに触れていただけることを心から願っております。
平成14年10月 服薬ケア研究会会頭 岡村 祐聡
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